この記事の要約
静かなキーボードを作りたいけど、普通の静音メカニカルでもまだ音が気になる。そんな人にとって、Whisper EC / HE 2-IN-1 Magnetic Silent Switchはかなり面白い選択肢です。
今回はWhisperを試すために、Capabully系の静電容量無接点PCBを使い、ヒノキの自作40%ケースに組み込んでレビューしました。
結論として、音はかなり小さめ。カチャカチャではなく、すこっ、すこっという控えめな質感です。打鍵感は、個人的にはセブン銀行ATMのボタンのような柔らかさに近いと感じました。
ただし、Whisperは普通のMX互換スイッチのように気軽に挿せるタイプではありません。対応PCB・キーボード構造・軽めの反発が好みに合うかを確認してから選ぶべきスイッチです。
先に結論
| 判断軸 | 評価 |
|---|---|
| 静音性 | かなり高い。高音が少なく、耳に刺さりにくい |
| 打鍵感 | 柔らかい。静電容量無接点っぽさがある |
| 反発 | やや軽め。強い押しごたえ派には物足りない可能性あり |
| 扱いやすさ | 対応環境が必要。MX互換キーボード向けではない |
| おすすめ度 | 静音性重視の自作キーボード勢にはかなり面白い |
検証環境
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 使用スイッチ | Whisper EC / HE 2-IN-1 Magnetic Silent Switch |
| 購入先 | XVX公式サイト |
| 価格感 | 70ピースで7千円台程度。クーポン利用で変動あり |
| PCB | Capabully系の静電容量無接点PCB |
| ケース | ヒノキの自作40%ケース |
| プレート | おそらくPC(ポリカーボネート)プレート |
| キーキャップ | Womier系キーキャップ |
| デスク | 木製デスク |
| 長時間使用 | まだ未検証 |
| 音量測定 | 現時点では未測定。今後追記予定 |
この記事は、上記環境での主観レビューです。スイッチ単体の絶対評価ではなく、ケース・プレート・キーキャップ・机を含めた音として見てください。
写真で見た印象
外箱は白基調で、かなり落ち着いた雰囲気です。大きく入った「踏雪」の筆文字が印象的で、静音スイッチらしい柔らかいイメージがあります。
中身も白系のスイッチが透明トレーに整列していて、かなりクリーンです。派手な見た目ではなく、白系・透明感・静音・柔らかさを軸にしたキーボードに合わせたくなるタイプです。
Whisperとは
Whisperは、EC / HE 2-in-1をうたうMagnetic Silent Switchです。
ECは静電容量無接点、HEはHall Effect系の方式です。一般的なMXメカニカルスイッチとは前提が違います。
つまり、Whisperは「とりあえず手持ちのMXホットスワップキーボードに挿す」ものではなく、対応するPCBやキーボード構造を用意して使うスイッチです。
実際の打鍵感
打鍵感は、かなり柔らかいです。
普通のリニアスイッチのようにスッと沈むだけではなく、少し沈み込みながら受け止められる感じがあります。
個人的には、セブン銀行ATMのボタンに近い印象でした。カチッと硬く入るというより、少しゴムっぽさのある反発があり、音はかなり控えめです。
ただし、押しごたえは強くありません。重めのタクタイルや、しっかり返ってくる静電容量無接点キーボードが好きな人には軽く感じる可能性があります。
打鍵音の印象
音はかなり小さいです。
傾向としては、カチャカチャ、コトコト、カタカタではなく、すこっ、すこっです。高い音が少なく、耳に刺さりにくいところが良いと感じました。
今回の環境は、ヒノキ自作40%ケース、PC系と思われるプレート、Womier系キーキャップ、木製デスクです。金属ケースや硬いプレートで使った場合は、音の印象が変わる可能性があります。
HHKB Type-Sと比べた印象
HHKB Type-S系は、静かなのに押し心地が心地よいところが魅力です。スコスコしているのに、ちゃんと打鍵感があり、打っていて楽しい完成品という印象があります。
Whisperは、それとは少し方向性が違います。
| 比較対象 | 音 | 打鍵感 | 印象 |
|---|---|---|---|
| Whisper | すこっ、すこっ。音の存在感が小さい | 柔らかく軽め | 自作環境で静音と柔らかさを作り込む素材 |
| HHKB Type-S系 | スコスコして静か | 静かなのに打鍵感がある | 完成品として気持ちよく打てる |
| 静音リニア | すっ、ぽすっ系 | MXメカニカル寄り | 手軽に静音化したい人向け |
| 静音タクタイル | こくっ、ぽこっ系 | 押した感が出やすい | 静音でもタクタイル感が欲しい人向け |
完成品としての安心感ならHHKBやREALFORCEが強いです。一方で、Whisperは自作で特殊な静音打鍵感を作るロマンがあります。
良かった点
| 良かった点 | 内容 |
|---|---|
| 静か | 高音が少なく、耳に刺さりにくい |
| 柔らかい | 静電容量無接点っぽい沈み込みがある |
| ヒノキケースと相性が良い | 木製ケース・木製デスク環境では音が柔らかくまとまりやすい |
| 見た目が良い | 白系で、透明感のあるキーボードに合わせやすい |
気になった点
| 気になった点 | 内容 |
|---|---|
| 反発は軽め | 強い押しごたえを求める人には物足りない可能性あり |
| 対応環境が必要 | MX互換キーボードにそのまま使える前提ではない |
| 長時間使用は未検証 | 疲れにくさや指への負担は今後確認したい |
| 実測は未実施 | 録音・波形・騒音計での比較は未実施 |
買う前に確認すべき3つのこと
-
対応PCB・対応キーボードか
WhisperはEC/HE系のスイッチです。普通のMX互換キーボードにそのまま挿せる前提で買うのは危険です。 -
軽めの反発が好みに合うか
静かで柔らかい一方、強い押しごたえは控えめです。打鍵感の楽しさを最優先するなら、HHKB Type-S系のような完成品も比較対象になります。 -
音は構成全体で変わる
スイッチ単体だけでなく、ケース、プレート、キーキャップ、机で音は変わります。今回の評価はヒノキ自作40%ケース環境での印象です。
購入先と価格感
今回はXVX公式サイトで購入しました。
購入時は、70ピースで7千円台程度でした。YouTubeなどで配布されているクーポンを使うと、このくらいの価格帯になる場合があります。
価格・在庫・クーポンの有無は変わるので、購入前に公式サイトで最新情報を確認してください。
今後追記したい検証
- マイクでの打鍵音録音
- HHKB Type-S系との同条件比較
- 静音リニアスイッチとの同条件比較
- キーキャップ違いによる音の変化
- ケース素材違いによる音の変化
- RGB完成後の見え方
- 長時間タイピング時の疲れやすさ
まとめ
Whisperは、静かで柔らかい打鍵感を作りたい自作キーボード向けのスイッチです。
音はかなり控えめで、今回のヒノキ自作40%ケース環境では、高音が少なく「すこっ、すこっ」とした静かな印象でした。
一方で、反発は軽めです。HHKB Type-S系のような「静かなのにしっかり気持ちよく打てる完成品」とは方向性が違います。
対応環境を用意できて、静音性と柔らかい打鍵感を重視するなら、Whisperはかなり面白い選択肢です。
RGB、長時間使用感、打鍵音の実測比較は、環境が整い次第追記します。